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【PLANTALK Vol.9】〜食の美学〜和食美人.com主宰の日本料理研究家・もりおかまりこ×PLANTIO CEO 芹澤孝悦 対談インタビュー

grow official
2020-11-24

人間の体と土地がつながっている。だから、食習慣がその土地の自然のものになるだけで自分自身も世の中もよくなっていく。旬の食材を使った日本の伝統食の大切さを 広める日本食文化研究料理家・もりおかまりこさんの考える、『 食の美学』PLANTIO CEO 芹澤が伺いました。


“食”を変えたら、病気が治った

芹澤:もりおかさんが“食”の道へ進んだきっかけって何だったんでしょうか?

もりおか:実は、もともと私は“食”ではなく、大学では『ミュージックセラピー』という、音楽の立場から心身の維持機能回復を目指すという学問を学んでいました。その頃、両親共に体調を崩しまして、実家で食事療法をはじめたんです。いろいろと試す中、『マクロビオティック』と呼ばれる日本の伝統食をベースとした食事療法をやってみたら、二人ともすっかりと治ったんです。
それで、食事というのはダイレクトに体が応えるので面白いなと、しかもそれが無理をする食事療法じゃなかったんです。
日本の伝統的な食べ方を普通に実践したら、普通に病気が治った。食習慣が自然のものではなくなっていただけなんだ、ということに気づかされて。そういったことをお伝えする仕事につきたいな、というのが入口だったんです。

芹澤:なるほど。ちなみにその時は、具体的にどのような食生活に直したのですか?

もりおか:まずは、動物性食品を変えました。なるべく野菜と魚介類の多い食事にしました。植物性蛋白質に切り替え、あとはお米を白米から玄米へ。
その後は毎日きちんとお味噌汁で発酵食品を摂ったり、忘れがちな海藻を取り入れたり。そうするとカルシウムが採れるし、牛乳を飲む必要もなくなりますし。

芹澤:本来の日本人のベーシックな“食”に戻したんですね。

もりおか:自然の生態系と人間の体と土地がつながっている、ということを忘れがちなので、わたしたち日本人には、この日本の風土にあっている食事という 代々続いてきたものがあうのかな、と思っています。

“食べる”ことが世の中をよくしていくことにつながる

芹澤:こういった日本人のライフスタイルの在り方を、『和食美人.com』では発信されていらっしゃいますよね。

もりおか:和食から『美と健康』と『持続可能な世界を叶える』というコンセプトで、このメディアを立ち上げました。和食の基本的な食べ方に戻ることで、女性だったらまず美と健康が叶えられます。
でも実はそれが社会ともつながっていて、地球を変えられるということを伝えるのはどうしたらいいのかな…15年くらいこのお仕事やっていますが、これは常に課題としてあって。

以前、農家さんから「ぼくたちは一生懸命野菜を作っているのに、4割くらいは農業出荷規格を満たさず廃棄をしているんだ」というお話を聞いたんです。食べ物が捨てられているという現実、そしてタネの問題ですね。「実はF1種というタネが多く使われいて、伝統のタネで野菜を作っている農業の人はほとんどいないんだよ」とも。
両親が普通に日本の伝統的な食べ方をしただけで病気が治った時と同じくらい、衝撃を受けました。そこには、当たり前のことを当たり前にしていないことで自給率が下がり、いろんな問題がねじれていると感じました。

私たちが和食を食べて、自分たちが健康になることが実は“食”の生産者の人たちを助けることになって、そしてその先を考えていくと、物を動かさない、捨てない、フードロスだったり環境問題にもつながって、地球とつながっていく。 “食べる”というアクションを変えるだけで、世の中の未来をよくしていくことができるということをお伝えし、ライフスタイルの在り方に気付くきっかけが、ちょっとでもできればいいな、と思っています。

身近にもっといいものがいっぱいあるんです

もりおか:私たちが和食…日本の“食”を食べなくなったことによって、
日本の物を捨て海外から輸入して食べる、という不自然な“食”のスタイルができていますよね。

美や健康は、「食を変えよう」と思う一つのきっかけになったりしますが、
ただ単に体にいいから、たとえば、「ハワイで流行っているスーパーフードを食べよう」ではなく、体にいいものを食べようと思ったその先に、ふときづいたら、「自分の体にいいものを食べることで世界を変えられることもあるんだ」という、一人ひとりのアクションを変えるきっかけをつくれたらな、と思っています。

芹澤:おっしゃる通り、決してハワイのスーパーフードを揶揄するわけではないんですけど、流行っているから、ブームだからと言って、海外から取り寄せてそれでよかったのか。自分の身近にもっといいものや、本来ある健康になれるものっていっぱいあるじゃないですか。まず近場のところから、まず、大切な人と野菜を育んで、分かち合うスタートでもいいんじゃないのかな、と思いますね。

もりおか:日本も身近にスーパーフードと言えるものがたくさんあるので!

芹澤:発酵食品とか、めちゃめちゃありますよ。個人的には納豆が大好きです。

もりおか:納豆とぬか漬け食べてたら、もうずっとお肌つやつやですよ(笑)

まずは小松菜を育てよう

芹澤:まりこさんとは2年くらい前から、いろいろとご一緒させていただいておりますが、いよいよ、食文化を伝えることできるようなプラットフォームを実現に向けて踏み出したいと思って、 『本物の小松菜を自宅で育てて、江戸時代のお雑煮レシピで新年を迎えよう』という今回お取組みをさせていただいています。

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もりおか:今私たちがスーパーで買っている小松菜って、チンゲン菜の親戚なので、もともと江戸時代に食べていた小松菜と全然違うんですね。
下町にある小松川という地域の地名がついているくらい江戸の人たちにとっては根深い関係にある小松菜が私たちが今食べている小松菜と違う。 江戸料理を研究し始めたころ、衝撃的なエピソードでした。

芹澤:小松菜というのは、江戸時代にはものすごくポピュラーでみんなが
親しんでいた野菜だったということですかね。そして、今は自分で育てないと食べられないものになってしまった…と。

もりおか:そうですね。
今回は、私も自宅で小松菜を皆さんと一緒に育てます。
実は、お仕事で“農”に携わっているのですが、作ることは今までなかったので。 “農”を作る側から携わっていくと、“食”においても、食べ方や料理の仕方がもっと奥行が増しそうで楽しみです!

芹澤:コンテンツ配信では、江戸の食文化であったり、季節に合わせた食養生のお話や、ご自宅の栽培の様子なども配信してくださるんですよね。楽しみにしています!

もりおか:はい、よろしくお願いいたします!

 

 

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PROFILE
もりおかまりこ
和食美人.com編集長/日本食文化研究料理家 

「日本の食卓にもっと日本の食を」をテーマに、日本の食を未来に繋ぐ女性を育てる”日本食匠なでしこアカデミー”を主催。和食や発酵食文化、日本の食養生を伝えている。地方創生、6次産業化のコーディネーターとしても活動し、地方の生産者の商品開発やプロモーション支援、地方の飲食店や旅館のコンサルティングなど、全国の食のプロデューサーとしても活躍。

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