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野菜づくりのコミュニケーションのハブをつくりたい──ウェブサービス「grow SHARE」に込められた想いとは

grow official
2020-04-24

都心で農に触れる人を増やすべく活動するスタートアップ、PLANTIO(プランティオ)株式会社がこのたび、ウェブサービス「grow SHARE」をリリース。

街中にある野菜づくりの場所をマップ上に登録、可視化することが狙いの本サービスについて、プランティオCEO・芹澤孝悦が、リリースの目的や社会的背景について、語りました。

■目次
・野菜づくりに関わる人を、ひとりでも増やしたい
・2800の都市農園で10万人のボランティアが参加するロンドンの事例
・コロナ禍で仏農相が農業の手伝いを呼びかけると、1週間で約20万人が応募
・世界的外出制限のなか、かつてない自家栽培ブームが到来

野菜づくりに関わる人を、ひとりでも増やしたい

こんにちは。プランティオCEOの芹澤です。

このたびリリースしたサービス「grow SHARE」は、自宅のベランダやコミュニティファームなど、街中に存在する、野菜づくりができる場所を「vege SPOT(ベジスポット)」として登録して、どれだけたくさんの人たちが、どんな場所で野菜づくりをしているのかを可視化できるサービスとなっています。

すでにコミュニティファームを運営している方々にご登録いただいて、近隣の方へ野菜のおすそ分けやボランティアを呼びかけるなど、コミュニケーションのハブとして使っていただいたり、ご自宅のベランダなどで育てている野菜の様子をシェアしていただきたい。そうやって、野菜づくりに関わる人を、ひとりでも増やしたいと考えて、このサービスをリリースしました。

grow SHAREトップページ: https://growshare.jp/ja/

スマートフォンアプリ「grow GO」と連携することで、ベジスポットのコミュニティをつくって、ユーザー同士でコミュニケーションをとることも可能です。

休校で時間を持て余す小学生たちが、少し早い自由研究がてら野菜を育てて、友だち同士でその過程を共有したり、自粛要請が解除された際には、近隣のコミュニティファームに一度足を運んでいただきたく、考えています。

我々プランティオが運営するIoT化された農園「grow FIELD」(現在は渋谷区・恵比寿神泉の2箇所)も、コロナの影響収束後には運営を再開するほか、今夏には渋谷区・神宮前など都内数箇所で、ビル屋上の遊休地を使った都市農園をオープン予定です。

また、プランティオでは現在、「#おうちでタネまき」プロジェクトと題して、野菜のタネ(固定種)をおすそ分けしていますので、ご興味のある方は、下記のリンクからご連絡ください。

2800の都市農園で10万人のボランティアが参加するロンドンの事例

ここからは、このサービスをリリースするにあたって、考えていたことを記載します。

まず、このサービスの先行事例として、イギリスの慈善団体「Capital Growth」の存在があります。ボランティアと農園のマッチングをおこなうほか、それぞれの収穫量や相当する金額などを把握して、社会へのインパクトを算出、可視化する団体です。

ロンドンオリンピックが開催される数年前に、市長が「都市の中に2012箇所の農園をつくろう」と呼びかけ、あっという間に目標を達成。

Capital Growthのマッチング機能: https://www.goodtogrowuk.org/map/london/

現在ではロンドンに約2800箇所の都市農園があり、10万人以上のボランティアが参加。累計で100万食ぶんの野菜が育てられ、食料自給率の数字も上がりました。自分たちが食べる野菜は、自分たちでつくろう。そんなカルチャーが根付きつつあるんです。

日本では、ここ数十年で農業従事者の数が減少が続き、2040年までに現在の17%にまで減少してしまうという試算もあるほど。

我々も、少しずつ自分で食べる野菜を自分で育てるという動きを始めるべきだと考えて、プランティオの活動を開始しました。

コロナ禍で仏農相が農業の手伝いを呼びかけると、1週間で約20万人が応募

もともとヨーロッパでは、安全保障の観点から時刻の食料自給率について敏感な国が多いです。このたびの新型コロナウイルスで社会が停滞するなか、フランスでは農相が隔離中の市民に、農業への参加を呼びかけました。

農相はフランスのテレビチャンネルBFMTVの番組で「フランスの農業集団に加わってください!(中略)農業分野で20万人の雇用を提供することが可能です。そのため、現在働いていない男性や女性、マンションや一軒家の自宅に閉じ込められている人、レストランのウェイターだった人、ホテルのレセプションで働いていた人、美容師だった人、現在働いていない人に呼びかけたい。我々にクリーンで健康的な食事を可能としてくれる人たちに加わってください!」と述べた。

引用元:仏農相、自宅待機から農作業への切り替えを市民に提案 (スプートニク)
https://jp.sputniknews.com/covid-19/202003247295262

3月末の呼びかけ後、4月7日には、農相が「20万人以上から応募があった」と語っています。わずか1週間でこれだけの動きを見せるのは、普段から政府が農の分野に高い意識を持っていることが伺えます。

ギヨーム氏はまた、多くの生産者にとって全土での外出制限令は、レストランや学校のカフェテリアなどが休業する中、傷みやすい商品の在庫が積み重なることを意味すると指摘。
フランスにおいて、食料の円滑な流通経路を維持していくことは急務であり、機能が停止した場合は「市民の食料が十分ではなくなる」と警鐘を鳴らした。

引用元:「農業部隊」求人に20万人応募、フランス農相が失業者らに呼び掛け(AFP通信)

このように、食料の確保に対して意識が高く、迅速な動きを見せる国に対しては、日本も見習うべきところがあると思います。

世界的外出制限のなか、かつてない自家栽培ブームが到来

この動きの背景には、各国の時刻優遇策による、輸出規制があります。さまざまな国で輸出の規制または停止措置が取られているなか、もちろん日本人に取って他人事ではありません。

特にインドが米や小麦の輸出を制限ベトナムの米の相場が上がっている点は注視する必要があります。なぜなら、日本で使われる小麦の多くはインドから輸入されていて、タイやベトナムから米を輸入しているので、我々の食卓にも、今後じわじわとその影響が出てくる可能性が出てくる可能性があるのです。

アメリカでは、スーパーで食料が手に入らない状況もあってか、多くの人が自家栽培に興味を持ち始めています。オレゴン州立大学の「Master Gardener Program」が、オンラインコースを期間限定で無料にすると告知したところ、その投稿がFacebook上でシェア約2万6000件、コメントも殺到するなど、大きな話題に。

バージニア州のある種子会社では、前年同期比で300%増を記録するなど、タネの売上も全米で急増。かつてない自家栽培ブームが巻き起こっているそうです。

日本でも、ホームセンターに人が増えて、自家栽培に興味を持つ人が増えています。西友などのスーパーでも入り口の目立つ場所で苗が売っていて、手に取る人の姿も多く見られました。

外出を控えなければならない、こんなときだからこそ、ぜひ一度、野菜づくりに挑戦していただけますと、嬉しいです。

街にベジスポットが増えるほど、持続可能性が高い、自給自足を超えた“共給共足”の社会へと近づいていきます。

(終わり)

編集=森ユースケ

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