画像: 【PLANTALK Vol.3】〜マイファームとPLANTIOの出会い〜
それは近未来型「農 agriculture」の幕開け

「想いや世界観が一緒!」というマイファームの西辻社長とPLANTIO CEO 芹澤。新しい時代の「農」として注目される、植物栽培特化型AI(特許取得済)と大都市部におけるUrban Farming(都市農)を組み合わせたサービスの可能性に挑みます。

「自分たちが手にし、口にするものは自分たちで育てる」という『自産自消』の輪を広げ、自然との共生を目指す...... 東京・恵比寿の都心にあるシェア型都市農園「サスティナパーク」はその「キッカケ」となる出会いの場。体験することによって実感できる「農」の楽しさ・素晴らしさを、日本はもとより世界に向けて発信していきます。

都会っ子の両親のもとで育った男子が「農」に目覚めた

芹澤:まずは西辻さんが、マイファームを起業した理由からお話しいただきましょう。

西辻:長くなりますが…...(笑) 福井県坂井市三国町、有名な東尋坊のすぐそばの町で育ちました。と言っても両親はどちらも都会育ち、サラリーマン家庭の子どもだったので、実家が農家や漁師の地元の子どもたちに比べて全然ひ弱。けれど、当時住んでいた家には家庭菜園があり、野菜を育てて収穫していました。野菜づくりが大好きだったので、一番の友だちは畑だと思ってました。楽しかった、面白かった。その思い出が原風景。家庭菜園が全ての始まりでしたね。野菜や植物が好きだったから、自然と理科が大好きになっていました。

画像: 少年時代の家庭菜園にて。「友達の家業の多くは農家や漁師という環境で、自分はマイノリティだった。家庭菜園が唯一の友達のような存在。小さい頃から野菜づくりが好きだった」と語る西辻。

少年時代の家庭菜園にて。「友達の家業の多くは農家や漁師という環境で、自分はマイノリティだった。家庭菜園が唯一の友達のような存在。小さい頃から野菜づくりが好きだった」と語る西辻。

そして高校時代、通学路から見えるのは一面の畑。でも、その中で大きな畑に何も植わってなく「空き地」=「休耕地」になっていることに気づきました。そこで誰も使っていないのなら僕が使おう!と思いつき、「農家になりたい」と相談したところ、先生も両親も「素晴らしい」「天職だね」と賛成してくれました。

大学時代の学びや研究が「起業」の種子となる

西辻:母親から「農家になって何を作るの?」と聞かれた時、実はそこまで考えていなかったので、とっさに「仙豆(ドラゴンボールに登場する元気を回復させる豆)」と答えたところ、普通なら「何をバカなことを言ってるの」と笑われるところですが、母親は否定せず「仙豆が作れたらノーベル賞ものね」と。そこでノーベル賞受賞者は京都大学出身者が多いということで、京都大学農学部へ進学しました。

大学に入って仙豆を作りたかったのですが、そんなワケにもいかず…(笑)。農作物の可能性を知ろうと思い、大豆のイソフラボンやサポニンなどの研究に加わりました。北海道、長野、沖縄など各地で大豆の栽培・研究を行いましたが、その研究は結果が見えてくるまで長い期間を要するものだったのでした。そして「早く農家になりたいのに」との想いが募り、大学は卒業し、まずは社会人になるために就職しました。

入社後は営業職として飲食店など「食」に関わる会社を訪問していました。そこで目の当たりにしたのが、農作物が粗末に扱われているという現実。農家は就農することを勧めないし、食べる側も農作物を大事にしていない。世の中にギャップがある、これを解決しないと世の中は悪くなる。食べる人が野菜を大事にして、農家が「キミもやってみなよ!」というような世の中に変えなくてはいけないと思って、12年前にマイファームを起業したんです。休耕地での農業体験をしてもらう、というところからのスタートでした。

「農」の楽しさを体感するコミュニティ、それがマイファーム

西辻:起業してまず最初にぶつかった壁、それが「何の経験もない学生あがりに、土地を貸してくれる人はいない」という現実。そこで、自分たちで栽培した野菜を京都の「先斗町」に売り込んだんです。まさに日銭を稼いで凌ぐ、という状態(笑)。実は今でも京都の農業ベンチャーは先斗町に野菜を売っているんです。コレ、本当ですよ。

画像: 起業したての頃、野菜を先斗町に売り込みに行った。先斗町に行ったのは、他より高く野菜を買ってくれるから。

起業したての頃、野菜を先斗町に売り込みに行った。先斗町に行ったのは、他より高く野菜を買ってくれるから。

芹澤:そんな中、土地を貸してくださる方が徐々に集まり、事業がカタチになっていきましたね。

西辻:実際に農園ができ、人が集まり始めると、一度は断られた農家さんからも「農地を使ってくれ」と、お声がかかるようになりました。一軒一軒歩いて回った農家さん、営業の結果が実を結び、現在では全国に100か所以上、野菜づくりを楽しむ場と機会を提供する「体験農園マイファーム」として事業展開しています。

70年前に祖父が発明したプランター、新たな時代に目指すのは?

西辻:プランティオは、IoTなどの最先端技術を搭載した「今どきのプランター」、AIによる栽培サポートなどテクノロジーと「農」の融合に挑戦されていますが、芹澤さんがプランターだけじゃなく、シェア型都市農園を始めた経緯は、どんな感じだったのですか?

芹澤:ITベンチャーを経た後は、プランターを発明した会社セロン工業へ。5年勤めてからプランティオを起業しました。海外ではすでに自分たちで野菜を育てる、というカルチャーが当たり前になっているので、僕らもIoTプランターだけではなく、まずはカルチャーを創る事業をせねば、ということでシェア型都市農園の事業もスタートしました。環境を理解する。食に対して理解のない世界を変えて素敵な未来をつくる。そんな風に思って、シェア型都市農園の事業に注力しています。そして色々なご縁の中で、西辻さんとの出会いがありました。

画像: 昭和40年代の元祖「プランター」のポスター。当時にカラー印刷のチラシ、かなり斬新!

昭和40年代の元祖「プランター」のポスター。当時にカラー印刷のチラシ、かなり斬新!

マイファーム×PLANTIO 出会いが新しい『農』を創る

西辻:芹澤さんにプレゼンしてもらったのですが、びっくりしたのは、世界観が一緒! 二人で想いが共有できているので「何でもできる」と思いました。

芹澤:以前より西辻さんをテレビなどでお見受けしていて、勝手に想いが一緒だ!と片思いしていて、いつか絶対一緒にお仕事をするんだろうなと直感していたんです。

西辻:自産自消(マイファームが掲げる、自分たちの食べるものは自分たちで作る、という意の造語)を広めていくためには、「農」に興味を持ってもらうこと。そのキッカケとして、農園で農作業を体験してもらおうとスタートしたのが「マイファーム」。事業を展開していくうちに「もっと気軽に」「もっと大勢の方々に楽しんでもらう」方法を模索していたところ、芹澤さんのシェア型都市農園事業を知り、その可能性にとても興味を感じたのです。

芹澤:2012年オランダでアーバンファーム(都市農園)を見て、何で農耕民族である日本人が野菜を買うの? 農業は環境負荷が大きい…などに気づきました。そんな時に「祖父のプランター事業をアップデートしよう!」と閃いたのです。どこでも誰でも手軽にできるアグリカルチャー、都市のど真ん中でカルチャーを創出する。そのビジョンを描いたところ、何かが足りない。例えて言うなら、完成目前のジグソーパズルだけど、最後の1ピース(1枚)が欠けている、そんな感じでした。でも農園経営の大先輩、しかも目指すことが一緒という西辻さんと出会い一緒にやっていける、それは僕にとってまさに「最後の1ピース」。これからのビジョンがクリアに描けたのです。

西辻:芹澤さんたちプランティオはテクノロジーで管理し、エンタテインメントとして見せる。そこにマイファームで培ったノウハウを注入すれば実現できると、2人とも確信しました。

画像: 東京・恵比寿プライムスクエアの屋上にあるシェア型都市農園「サスティナパーク」にて。

東京・恵比寿プライムスクエアの屋上にあるシェア型都市農園「サスティナパーク」にて。

アグリカルチャー agriculture その豊かな未来へ

芹澤:マイファームのレンタル菜園の運営ノウハウとプランティオのテクノロジー、それらが交わることでぼくらだからこそできる“何か”が生まれると思っています。西辻さんはマイファームとプランティオのこれからを俯瞰して見ていらっしゃいますね?

西辻:はい。大人が楽しむ=福祉的効果を感じています。「営みの中の農」。アグリカルチャーという言葉の中にカルチャーという言葉が含まれているように、生活の中で「お祭り」「豊穣への祈り」が醸成されていく。そんな食文化、カルチャーを発信していきたいなと思っています。自然と人との距離が離れている現代、自然は畏敬とか慈愛といった、父母に近い気持ちを抱かせるのではないでしょうか。近いけど近づく機会がない。だからコンクリートジャングルに植栽したりと、どこかで自然との繋がりを求めるのだと思います。自然と触れる機会が増えれば、もっと良い穏やかな社会ができるはずです。

芹澤:農的空間を提供すること、それが私たちにできる「新しい農の一つのカタチ」。郊外型農園と都市農園の間で、様々に行き来できる世界を拡げることによって、生産して、はい終了!というのではなく、継続・持続できる場を提供してカルチャーを創り上げていく。それが私たちのミッションだと考えています。

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